9月23日(木・祝)手さぐりでまなぶvol.1「ジェンダー」第2回を開催しました。緊急事態宣言により、今回はオンラインでの開催です。
第2回目の講師は同志社大学教員の菅野優香さん。テーマは「ジェンダーと映画」です。「家族」「友情」と関わりの深い映画を元に、ジェンダーについて探り、考えます。
まずはジェンダーやクィア、映画との関係性などをお話していただきました。生まれてからジェンダーが構築される中で影響を受けるものとして、家庭環境や学校がありますが、映画もまた、男であるため、女であるための方法や手法を学ぶ教育装置であるということ。いかに世の中が異性愛を自然なこととしているか、映画がもたらす影響は大きいようです。
そして「家族」について。LGBTQ当事者にとって、その関係性の近さゆえに家族の問題は難しく、ジェンダー研究でも多く取り上げられるテーマだそうです。LGBTQ当事者を描く映画も多くありますが、登場人物の階級や人種には偏りがあるようです。80年代から最近のものまで、多くの映画を紹介していただく中で「選択家族」という言葉がありました。血縁によらず、ともにサバイブすること、ケアやサポートに焦点を当てた家族の形です。
つづいて「友情」について。友情と恋愛感情が混在していたり、曖昧な関係性が描かれていたり、魅力的な映画をたくさん紹介していただきました。同性の恋愛や友情について、女性と男性で描き方にも違いがあるようです。友情と恋愛は区別される必要があるのか?性的な関係だけでなく、根本的な感情のつながりを結婚の土台にできないか?友情を土台に、家族になることもできるのでは?