まちづくりとアートの未来をつくる「札幌駅前通アワード」は「札幌駅前通」を中心に札幌を文化的で創造的なまちとして発信することを目的に誕生しました。第1回札幌駅前通アワードは、赤れんがテラス5階にある「眺望ギャラリー テラス計画」の機能や空間を生かしたまちづくりのプランと、現代アートの作品展示プランの2部門で募集。この度、厳正なる審査の結果、アート部門は青木真莉子さんのプラン「シラナイアミプ」がグランプリに選ばれました。インターネットの現代性とプリミティブな北方民族の衣服との組み合わせ、屋内と屋外の2つの空間を活かした展示構成、来場者も参加できる公共性など、総合的な評価を受けグランプリ受賞となりました。北海道では初の展示となる青木真莉子個展をぜひご高覧ください。
また、開催初日には会場でオープニングトークもございます!作家と審査員3名(今村育子、小川希,端聡)が登壇いたします。ぜひ、お越しください!
以下、展覧会詳細となります。
第1回札幌駅前通アワード|アート部門グランプリ受賞展
青木真莉子 「シラナイアミプ」
今展覧会は、インターネットで閲覧できる、現代の平均化された衣服(ファストファッション)と、過去の資料として残されているもの(北方民族のアイヌ・ニヴフ・イヌイットの衣服)を、組み合わせて描いたスケッチを元に制作した、衣服を展示します。もしも、衣服というものに意志や他者の魂が宿っていたとしたら、それを着る事で何が起きるのでしょう。現代の人間社会では、衣服は自分を表現するものであり、その衣服(外見)から私やあなたがどんな人間で、どんな状態であるかなど、多くの情報を受け取り合い、反応する事ができます。しかし、その衣服が他者であるならば、私たちはまずその衣服とのコミュニケーションが必要となります。”衣服とのコミュニケーション”を改めて考える事で、世界の見え方がどう変わるのか。コミュニケーションを重ねた衣服を着る事を通して、他者とのコミュケーションに変化が生じ、新たな世界を切り拓くことができるかもしれません。現代と過去が織り混ざる事で生まれた衣服を通して、どんな世界を感じる事が出来るのか。今展覧会で体感して頂けたらと思います。私は存在する全てのものに魂があり、それらの魂は独自の時間や次元の概念を持っていて、それぞれが固有の世界を展開していると考えています。だからこそ、私が映像や写真を撮る、絵を描く、生地を縫うという様々な表現行為は、それらの魂とのコミュニケーションの最適な手段を選んだ結果であり、展覧会は新たなコミュニケーションの提示と私自身が彼らとの再会を果たす場所です。
<開催概要>
会期|2019年4月6日(土)~5月12日(日)11:00~20:00
会場|眺望ギャラリー テラス計画(札幌市中央区北2条西4丁目1赤れんがテラス5階)
入場|無料
主催|札幌駅前通まちづくり株式会社|https://www.sapporoekimae-management.jp/award-winner/
協力|さっぽろ天神山アートスタジオ
お問い合わせ先|札幌駅前通アワード事務局(一般社団法人PROJECTA)
Tel:011-211-4366(テラス計画内)Mail:terracekeikaku@gmail.com
<オープニングトーク・パーティ>
日時|2019年4月6日(土)17:00~19:30
会場|テラス計画
登壇者|青木真莉子(現代美術家)
今村育子(札幌駅前通まちづくり株式会社/美術家)
小川希(Art Center Ongoing)
端聡(美術家/アートディレクター)
今村育子(札幌駅前通まちづくり株式会社/美術家)
小川希(Art Center Ongoing)
端聡(美術家/アートディレクター)
作家と審査員のトーク後、パーティを予定しております。入場無料となっておりますので、どなた様もお気軽にご参加ください。
<作家プロフィール>
青木真莉子(現代美術作家)
1985年埼玉県生まれ。呪術や儀式を元に映像を中心とした、写真、立体など複数のメディアを用いたインスタレーションを制作する。多種多様な少数民族が持つアニミズムの文化と、グローバル化された現代の文化が混在した、新たな文化をもつ世界を創造する事を作品で試みている。
主な展覧会に、2016年 「NEW VISION SAITAMA 5 迫り出す身体」(埼玉県立近代美術館、埼玉)2017年 「TWS-NEXT @tobikan 『クウキのおもさ』」(東京都美術館ギャラリーB、東京)「奥能登国際芸術祭 『奥能登口伝資料館』」( _旧小泊保育所、石川)。その他に展覧会、アーティストレジデンス多数。
(写真:メビウスの尾っぽ / The Tail of Möbius | 2018 | video 12'21min)